30歳を超え「成功という名の失敗」をした人が、セカンドチャレンジをするか否かの「分かれ目」についての考察
こちらのエントリーに続いてですが、前提として、
・そもそも、私自身が成功をしているとは毛ほども思っていない(連帯保証をしている会社の借金もまだまだありますし…)
・ただし、30歳以降の起こりうる事態を今からシュミレーションしておくのは重要なことだと思っている(私は専門卒ですが、大学に行くか否かは、もっと事前に考察しておけばよかった。。と、今でも後悔しています…)
ということでご理解いただければ幸いです<m(__)m>
その上で、今回は、様々な経営者の方の発言をもとに、自分なりに考察を深めていきたいと思います。
「成功という名の失敗」
これは最近、1番好きな言葉なのですが、柳井正さんの書籍にて使われていた言葉です。また、
の、 246Pの、
お客様のことを考えずに、小さな成功で満足してはいけない。本当は大した成功ではないのに、自分が相当大きなことをやり遂げたような錯覚をしている経営者もよくいる。若くして成功したので、その次に何をしたらよいのか分からない人も非常に多いと思う。成功したという意味合いではなくて、むしろそれは「成功したという失敗」なのではないだろうか。成功したと錯覚している人にとって、その成功は明らかに失敗だったのだとぼくは思う。
などは今回の考察のヒントになるのかなと思っています。
「想い型」ではなく「責任感型」
こちらのエントリーも非常に参考になります。
「よく途中で投げ出さなかったね。どうやって気持ちを強く持ち続けたのか」という質問を受けることが多いのですが、正直そんなことを言っていられる立場ではなかったです。とにかく責任を全うしなければという意識以外には何もなく、事業一つひとつに個人的な思い入れがあるとかないとかに関係なく、全力を尽くしてきました。
このように「想い型」ではなく「責任感型」。そう自分を分類しきっていた私に転機が訪れます。ものすごい無責任退任をやらかしたのです。
2年間現場から退いたことで得たことも失ったこともありますが、一番の大きな変化は、ヘルスケア事業に対するとてつもなく強い「想い」が芽生えたことです。
「想い」により突き動かされる事業リーダーがいいのか、冷静な責任感型がいいのか、単純な答えはないと思います。事実、この事業はまだ成功とは言えない状態です。それに私自身、以前と異なる姿勢で仕事をしているわけではなく、プロフェッショナリズムについては、これまでと同じ厳しい水準を持って仕事に臨んでいます。
ただ、この年にして「これが私のライフワークになるのかな」と思える事業に出会えたのは幸せでした。
・「好きなことを仕事にする」 or 「儲かることを仕事にする」
・「好きなことをして売れないバンドマンを目指す」 or 「好きじゃないことをして売れるバンドマンを目指す」
のような分類に近いなと勝手に思っているのですが、「思い型」と「責任感型」と、どちらのタイプが自分にとってフィットするか。というのの見極めも、30歳を超え「成功という名の失敗」をした人が、セカンドチャレンジをするか否かの「分かれ目」の1つの重要なポイントなんじゃないかと思っています。
50代で完成させ
孫さんが19歳のときに決めた目標で、
20代で名乗りを上げ(会社設立)
30代で軍資金をため
40代で勝負(買収)
50代で完成させ
もうすぐ60代。後継者にこれらの事業を引き継ぐ。
引用:孫正義の経歴がやはりすごすぎる!!名言や考え方から学ぶ成功方法!
というのがありますが、これは
・「起業は手段である」 or 「起業が目的である」
的な話に近いのかなと思っていまして、もちろん、完全な0、100の話ではないと思うのですが、孫さんの「何のために仕事をが頑張るか」というものが垣間見れる目標なのかなと思いました。
「会社を大きくしようというような野心はあまりないのです。」
前澤さんは、「競争は大嫌い」と名言されている方で、上記の名言集の中の、
会社を大きくしようというような野心はあまりないのです。ただ、僕らの会社がメジャーになることによって世界がいい方向に変わるなら、大きくなることを躊躇する理由はありません。その場合も、基本はあくまで自然体です。そんな僕らを見て、自然体の会社が増えれば、世の中は絶対に良くなります。
成長に限界って、必ず来るじゃないですか。永続的な成長なんてありえないと思ってるんです。上場企業を経営している人間がこんなこと言うと、怒られちゃうかもしれないですけど。
売上は二の次です。社員が楽しければ、おのずと売上が増え、利益が生み出されると信じています。その証明をこれまでもしてきたつもりだし、この先も続けていくつもりです。
僕は必ずしも経済的な成長だけが正解だとは思えない。経済成長を追うあまり、社内から不平不満や犠牲が出てしまうようではいけない。
などなど経営や事業に対する考え方が垣間見れ非常に勉強になります。
月並みな言葉ですが、パターンを知り、自分を知る
の、
「他人の評価で自信を作るとそれが消えた時どうしようもなく揺らぐ」
というセリフじゃないのですが、経営者としてどのような経営哲学を選択していくかを考えた際に、無意識のうちに出来上がっていた固定観念(パラダイム)に操られるのでなく、A/Bテストのように経営者個人や組織としてのどのようなパターンかを自分の頭で考え、どこが1番の「ツボ」なのかを探るのが重要なのかなと思いました。
この20代は「なぜ頑張るか」などを考えなくても、快感的に楽しく仕事ができていても、30歳を超え前エントリーのような条件が揃うと、
「それであっても、○○のために、もう1度苦しい思いをしてもチャレンジをする!」
と思えたり、もっと究極は制度設計として無理がないものになっており、「苦しいと思わない」状況が生み出せるのかなと思います。
当然、上記の経営者の方の話だけとっても、十人十色なわけで、自分なりの答えを見つけるのは非常に難しく、深いことなんだろうなと思っています。
ただし、全体の共通点として、「個として(経営者、個人として)の向上心」というのは必須なんじゃないかな。と思っています。
の、
あ、ここで大事な事はこれを苦しいと思う人は向いていないかもしれないってことだ。私は正直他の何よりも仕事に集中している時間が好きだったし、新しい技術を開発したりするのが面白かったのだ。
じゃないですが、方法やニュアンスは違っても、「努力すること」「変化していくこと」「成長していくこと」を否定している人は誰もいない のかな。と思います。
そういう意味では、考察を深めていくと「違い」もですが、「共通点」も見えてくるのかなと思いました。
私自身も30歳なるまでに、30歳以降の自分なりの発射角度をなんとか模索できればと思います!頑張ります!
「経営者 = 的確な経営アドバイスができる」は、本当?
今年の3月末で、起業をしてから6年間が経つことになります。
前提として、自分の会社の経営理念の進捗的に、現状の自分の経営能力に満足しているわけではありません。むしろ、年齢的にも、もっともっと歯を食いしばって頑張らなくては。と、焦りが募る日々です。
ただ、少なくとも起業する前よりは経営についての理解は深まったと思います。そこで、
の記事を見て思ったのですが、振り返ってみると起業前や起業当初は「経営者の人」というのは、全知全能な存在とまでは言わないですが、何でも知っている人。と思いこんでいた気がします。
しかし、現時点では、「経営者としての優秀さ」と「経営アドバイス能力」は必ずしも一致しないのではないか。と思ってきました。
経営者の人が得意とするアドバイスの範囲について
まず、得意な領域として、
この本などは非常に好きで、先週もまた読んでいたのですが、ここに書かれているような「起業当初の失敗パターン」や、「事務的なノウハウ」などの「個別具体の判断がいならい、正解のあるもの」というのは「ノウハウを体系的に伝えることをできる経営者」タイプであれば、この領域は相談者に対して的確なアドバイスができるのかなと思います。
こちらは、
の記事は、そういった現実的な点が赤裸々に語られていて、貴重な参考文献だと思っています。(こういう記事がインターネット上に増えていくといいですね!)
経営者の人が得意と言い切れない範囲について
前提として、
「その(経営者)人が、自分の会社の社長だったら自分よりも業績を上げられる」
と言うことと、
「その人(経営者)が、他人の会社について、どこまでアドバイザーとしてパフォーマンスを発揮できるか」
ということは、イコールではない。という風に思っています。
これは自分自身の失敗談なのですが、起業をして2~4年後ぐらいのときに、有り難いことに数名の方に経営に関する相談をいただいたことがあったのですが、その際の質問として、
- webサービスの機能の相談
- webサービスのコンセプトの相談
など、「1ユーザー」または「webディレクター」的な観点での意見や、テクニカルなノウハウは伝えることができた気がします。ただ、もう少し踏み込んだ、
- 5年後の会社の未来像について
- 企業理念について
- 事業のピポットの必要性について
- 今の事業における次の戦略 ※自分がやったことがない領域について
とかの話を聞かれたことがあり、その時は、自分の経験に基づく話はできたのですが、やっぱり「それは、自分の考えでしか語れないよなぁ・・・。」と思いました。
ただこれは自分が未熟なだけであり、経営者の方でも、「数十の子会社をマネジメント」していたり、「複数の事業を成功」させてきたりなど、経験豊富な方であれば、業界に関する個別の知識がなくても、そういったものを超えた成功の法則みたいなものや、細かなパターンにもすべて対応しているような気がします。
たくさんの事例に接するとややこしい答えが出にくい質問でも答えが見つかりますね。面白いです。
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2016年3月20日
【堀江貴文】ビジネスでは「小利口」になるな、「バカ」になれ - https://t.co/6BAVC7NEyk
などを見て、やっぱり、そういう景色もあるんだなー。と思いました。
ただ、自分みたいにそういう領域にいけていなく、さらに自分の事業に専念しないといけないような段階で、他人へのコンサルティング能力を身につけることにリソースを割くのは違うと思い、もしそういった相談をいただいても、領域を切り分けてお伝えするか、自分の仕事に専念するようにしています。
1回の成功ケースをもって「再現性がある成功パターン」として偉そうに他人に伝えてしまう「勘違い」した人になりかけていた・・・。
そこで当時の心理状態を振り返ってみると、「○○の方法は、うまくいったよ!」という、たった1回の成功パターンを、偉そうに「これを真似すれば、うまくいくよ!」という風に人生経験が浅い、短期的な観測期間だけで伝えてしまっていたのかなと。
これは、本当に傲慢だったなぁ。。と反省していまして、「経営コンサルタントの素人」が経営コンサルをしていた状態になってしまっていたのかなと。
当然、そういった話は飲みの席でとかなので、お金を貰っていたわけではないのですが、会社や人生を左右する相談に、傲慢にも自信満々に伝えてしまっていたのは、不遜な態度だったなぁ。。と。
経営者の人も、経営アドバイスをする際は、新卒1年目の感覚でやらないといけない?
一般論ですが「経営者」に限らず、「経験者」が違うことを始めるときには、「変なプライドは捨て0から学ぶ姿勢」というのが大事になると思います。
そのため本来は、経営コンサルティング会社に入社した新卒1年目のような気持ちで取り組む必要があるのかなと思います。(経営コンサルティング会社への賛否両論があるかもしれないですが、イメージとしての話ですので、詳細は割愛します。)
その場合、本来は当然、色々な経験を経ていく必要があると思うのですが、どうしても、同じ会社の上司部下の関係じゃない場合、
相談される → 伝える → 感動される → テンションが上がる
という分かりやすい感情のパターンが発生しやすいため、的確なアドバイスができているかの実態が伴っていなくても、感情的にこのスパイラルにはまってしまう危険性があるのかなと思います。そうすると、当然新卒1年目のような謙虚な態度で接することからかけ離れてきてしまいます。
利害関係があれば別なのですが、利害関係がない中で、この感情のパターンが発生してしまうと「アドバイスにおける効果検証」をせず、その場での一時の感情に流されてしまうのかなと思います。(極端な話ですが、アルゴリズムとして、感動話至上主義になってしまい、リアクションが高い話が優先され、愚直な努力などの選択が弱くなってしまう方向にバイアスがかかってしまうなど。)
また逆に、アドバイスをする側の人目線でいうと、利害関係ではなくこういったアドバイスをするのは一見、素敵なことなのですが、利害関係がなくアドバイスに関する効果検証もしていない場合、脳の中を100%自分の会社のことを考えるべきフェーズにおいて、他社のことを考えるために脳のメモリを使用するため、
自分の会社のことだけを考え判断をする → 他社を含め、汎用的な選択肢を選ぶ
という風に脳にバイアスがかかってしまう可能性もあるのかなと思います。
上記のような流れで、総花的な話ですが、「経営に関しては、自分の頭で考える。」ということが重要なのかな。ということなのかな思いました。
それでも、利害関係を超えて経営アドバイスをしたい。という場合、アドバイス者がプロのアドバイザーでない場合は、「アドバイスに対する効果検証」というのは必要なのかなと思いましたが、、、現実的にパワーバランスからしてそんなことは起こりえなさそうですね(笑)
そういう意味では、利害関係のある場合は、投資する側も投資される側も、アドバイスに対する責任が発生し、市場原理が働くため、無責任な場合よりは健全になり易いのかなと思いました。ただ、それであっても、アドバイスする側は「アドバイスのプロであるか否」かは重要なことなのかなと思いますが。
【メモ】【2016年3月13日版】参考になった経営に関する記事まとめ
不定期ですが、この参考になった記事アウトプットシリーズは頑張っていきたいと思います!
お金を出してもらうというゲームとビジネスを成功させるまでのゲーム
川上氏:
みんな戦略的なゲームをやってないから,そういった多層的な思考ができないんじゃないですかね。4Gamer:
でも,10手先を読むシチュエーションが現実の世の中には存在しないとなると,ゲームの中で“10手先を読む”というのは,いったいなんの役に立つんですか?川上氏:
そういう10手先を読む訓練なり思考方法を身につけていると,実際には,そここそが競争するときの差別化になるんですよ。
最近,僕はよく思うんですけど,なんかネットとかを見ていると,起業してる人や学生とか,さまざまな人がBlogとかTwitterで議論をしていますよね。
でも,僕がそれを見ていて感じるのは,やっぱり「議論が浅いんじゃないか」ってことなんですよね。で,なんで浅いかと言ったら,それは結局,「今ある情報から3手先までしか読んでないから」だと思うんです。今流行ってるのはこういう流れだからこれをやるべきだ,というロジック以上のものがほとんど無いじゃないですか。4Gamer:
ただ一方で,さっきの「受けがいいのは3手先までのロジック」という話じゃないですけれど,世の中簡単な話じゃないと伝わらない,伝わりにくいというのもあるじゃないですか。例えば,事業を興そうと思って投資をしてもらうにしても,それこそ右肩上がりのグラフを描いて「だから投資しても損しません。儲かります」という説明をして,お金を引き出したりするわけですよね。川上氏:
いや,お金を出してもらうというゲームとビジネスを成功させるまでのゲームというのは,僕は“別のゲーム”だと思っているので。そこは分けて考えた方がいいんじゃないですか(笑)。4Gamer:
た,確かに(笑)。川上氏:
起業する人はもっとそこを意識した方がいいと思うんですけどね。お金を出してもらうためのゲームと,実際にビジネスで勝つためのゲームは全然違うものですよ。
この記事というよりも、
この本は、上記インタビューをもとにして書籍化されたようなのですが、この本にて知りました。
※ この本は、2年前にある先輩からすすめていただいていたのですが、なかなか読めてなかったのですが、2年経ってやっと読めました(笑)
個人的なブームとして、このブログでも、2015年11月頃から、とにかく
お金を出してもらうためのゲームと,実際にビジネスで勝つためのゲームは全然違うものですよ。
と言われていることの、本質的な意味を少しずつブログを通じて言語化しながら、自分の中で腹落ちさせていっている状態でしたのですが、振り返ってみると、
と、鬼のように書いていますね(笑)
ただこんなに同じ内容を色々な角度や表現で書いていると、さすがに、自分の中でもしっかりとした軸ができ、なおかつ、周りの環境も変わってきた実感があります。
具体的には、
お金を出してもらうためのゲーム
のルールで、
実際にビジネスで勝つためのゲーム
に関してを混合して語る人に対して、私なりの表現として、
- 売上至上主義(≒ 営業利益度外視主義)
- バリエーション至上主義(≒ PER至上主義)
- 他社の経営者にアドバイスをする際に、「ホームラン狙い ✖︎ イノベーティブな事業」が唯一のスタートアップのスタイルである。という風にフレームワークありきでビジネススタイルを押し付ける人(≒目的でなく、手段先行型タイプの人)
と、大変失礼な表現をしていたのですが、ブログを通じて私の中で言語化された考えや違和感について、上記を混合して語っていると感じている人にぶつけてみました。
そうした所、もちろん、「資金調達の後は特に考えてない。」という考えの方もいました。
ただ逆に、私の方が思慮が浅く、私が見えていた視野のさらに先を考察されていたということもありました。具体的にファイナンスと事業の2つの因果関係についての考えを教えていただき、非常に納得できました。
私としては、この疑問を投げかけることで、結果、その人の考え方への理解が深るという非常に嬉しいできこともありました。
ただ、こういう進め方は、あまりスマートな方法ではないことは重々承知しています。ただ、私は今年で30歳になることへの焦りを非常に感じていまして、
にも書いていますが、借金であったり、成し遂げたいことを考えてみると、さらにその思いは強くなっています。
そのため、最近の私のスタンスとしては、年齢的な変化なのかもしれないのですが、過去を振り返った時にスマートじゃないと思ってしまいそうな行動でも、今のフェーズでは「最善の選択」と思えたのならば、今のフェーズにおいての最高のパフォーマンスを出すことを優先したい。という思いで行動させていただきました。
そして、もう少し具体的に言うと、
- 売上至上主義(≒ 営業利益度外視主義)
- バリエーション至上主義(≒ PER至上主義)
- 他社の経営者にアドバイスをする際に、「ホームラン狙い ✖︎ イノベーティブな事業」が唯一のスタートアップのスタイルである。という風にフレームワークありきでビジネススタイルを押し付ける人(≒目的でなく、手段先行型タイプの人)
という発想は、何を隠そう、私自身にべっとりとこびりついて、離れない「癖」のようなものでした。
ただ、この発想では、「本当の起業家になれない!」という思いで、何度もブログで発信することで、その「呪縛」からなんとか、最近になり解放されてきたのかな・・・。と思っています。
そして、上記は2011年の記事ですが、川上さんも当時、当たり前のようにそのような表現をされていたのを知り、間違ってなかったのかな。。と少し自信を得られました。
蓄積型のノウハウについて
今までの僕の経験の集大成みたいなものだと思っています。
有料記事なので、引用できないのが残念なのですが、インタービューの中で上記のようなことを語っています。
詳しくは記事を読んでいただきたいのですが、動画事業というのは、サイバーエージェントとしての今までのノウハウをフル活用できるという主旨なのですが、冒頭の川上さんの「何手先を読むか」の話じゃないですが、
「10年後○○な時代が来る!だから、こういう理由で××なことをしたい!」
ということを考え、そこを見据え、緻密に未来にとってのプラスなことを加味して、日々の選択を行っていく。というのは大事だなーと思っていまして、今後新しいことをする際や、日々の選択の中でも「それは将来、再現性のあるノウハウが習得できるのか」という観点は大事にしたいなと思っています。
※この件は、いつか個別に記事書きたいぐらい色々考えあります!
経営者にとっての年齢
ついに51歳になってしまいました。自分の誕生日、東日本大震災、神戸出身、楽天イーグルス。これからも頑張ります!
— 三木谷浩史 H. Mikitani (@hmikitani) 2016年3月11日
「煩悩を受け止めることが、煩悩を超えるということ」と。そしてまた「たくさんの荷物を持たなきゃ筋力もつきません」とも。シェアやフリーミアムが叫ばれる現代に、とても刺さる一言でした。そんな僕も今年40歳になります。
— 前澤友作 (@yousuck2020) 2015年2月9日
最近、改めてtwitterを多用しているのですが、年齢との向き合い方って大事だなー。と思いますね!
こういうツイート、誰かまとめて欲しいです!(笑)
世の中に流布している「スタートアップ」のイメージは「ホームラン狙い ✖︎ イノベーティブな事業」に限定される!?
私が起業したのが2010年4月なので、あと1か月で6年間も経営をしてきたことになります。
6年間というと小学校を卒業するぐらいの期間なので、やっと最近になり、私自身の中での「こういう会社を作りたい!」「こういうサービスを提供したい!」というような判断指針みたいなものの骨格がある程度固まってきました。
そういった「経営哲学」的なものが確立してくると、他の人と議論をする際にも高度な分類ができると思っていまして、自分の経営哲学を言語化できないと、他の人と接しても、
好きな人 or 嫌いな人
という1次元的な単純な分類になってしまいますが、自分の価値観を言語化できるようになってくると、
という2次元的な分類ができるようになってくるのかなと思います。
ここでポイントとなるのが、2次元に分類することで「好きな人だけど、経営哲学が一致しない人」(3)の存在を受け入れれることなのかなと思っています。
これは別に仕事に限ったことじゃないと思いますが、「人としての相性」と「価値観の相違」を分離して考えることは大事だといわれています。
ただ私の場合、この半年間で「ここまで経営に関する価値観(経営哲学)というのが、千差万別なのか!」と気付けたのは非常に大きかったです。それにより、
「この人は、この項目において価値観の相違があるので、この話のこの部分が噛み合わないのか」
という「考え方の分かれ目」を見つけることができることで、議論がスムーズに進んでいく実感は非常にあります。
その考え方の分かれ目さえわかれば、「○○さんは、××に対して△△という考え方だから、そういう結論になると思うんだけど、私は××に対して●●な考えだから、こういう結論になるのかなと思っています。」という建設的な議論ができるのかなと思っています。
そうすると、結果の瑣末な議論でなく、その前提となる「△△」と「●●」にあたる「価値観の部分(経営哲学)」の共有ができるため、お互いの理解も深まり、「その結果に至った理由」が理解でき、終着点も見つけやすくなるのかなと思っています。
「スタートアップ」のイメージというものは、価値観のすり合わせの重要なポイントとなる
前提として、価値観や経営哲学といったものが全て一致している組織というのはありえないですし、むしろ、価値観の相違というのは違う視点からの「気づき」がありますので、むしろ大事なことだと思っています。
その上で、「経営に関する価値観の相違に関する、あるあるネタ」としてよく散見されるネタとして「スタートアップの定義」のネタがあると思います。
論点としては、総括すると、
A: 「ホームラン狙い ✖︎ イノベーティブな事業」スタイルの組織のみがスタートアップの成功スタイルであるという考え方
B: 「ヒット狙い(ホームランだけを狙うリスクスタイルはとらない) ✖︎ ある程度一般的認知度が高いビジネスモデル」でもスタートアップとして成功できるという考え方
という、非常にシンプルにこの2項対立なのかなと思っています。
「ホームラン狙い ✖︎ イノベーティブな事業」という事業は、時価総額が高くつきやすく、資金調達や、大手企業への売却の事例も多いため、「スタートアップ」であるということは納得感が高いと思います。
ここまでは、ほぼ意見は一致するのですが、それ以外のスタイルとして、「ヒット狙い(ホームランだけを狙うリスクスタイルはとらない) ✖︎ ある程度一般的認知度が高いビジネスモデル」という経営スタイルに対しての評価が分かれる、というのが面白いな。と思っています。
AとBの人の考え方の根底部分について
この議論を、冒頭に書いた「経営哲学」に照らし合わせて考え見ますと、「A」の立場の人が、リスクをとる理由として、ここ1週間でぐあーーっと見たブログやtwitterなどの内容を要約しますと、
・特にリスクを考えているわけでなく、やりたいサービスがホームラン狙いなサービスであった
・どうせサービスをやるならば、リスクをおかしてでも、やりたいこと(サービスの内容や、社会的な影響力など)に最短距離を進みたい
・(すでにエクイティによる調達をしており)ベンチャーキャピタルへのリターンから逆算した最適解だから
>参考
・エクイティによる資金調達(IPO前も後も)がしやすいため
という風に、「A」の立場の人にも、各々の理由が存在するのおかなと思っています。
ただ、ここでポイントとなるのが、手段と目的の話で、「他の人にどのようなアドバイスをするか」というタイミングで、その人の価値観が「ぐわぁっ」と、顕在化するなと思っています。
・特にリスクを考えているわけでなく、やりたいサービスがホームラン狙いなサービスであった
という考え方は、「自分のやりたいこと = 自分の目的」だから、目的先行型なのですが、そうでなく、他の人の会社に対しても、
A: 「ホームラン狙い ✖︎ イノベーティブな事業」スタイルの組織のみがスタートアップの成功スタイルであるという考え方
という考え方を提案する人の場合というのは、「目的でなく、手段先行型」になってしまっているのかなと思っています。(ただ、今回は割愛しますが「社長 = 100%株主」であればシンプルなのですが、株主兼役員が複数人で経営しているケースの場合、「会社としてやりたいこと」の定義自体が難しいという話はありそうですね。)
ただ、そういうことをSNSで主張されている人たちのブログやtwitterなどを、読み込んでみたのですが、これは私なりの見解ないのですが、なぜ他の人の会社にもそのような、「手段先行型」のアドバイスをするかというと、
a: 「自身(または、近しい人が関わっている会社)が、その方法により資金調達に成功をしたため、その資金調達をするまでの”自分なりの成功のフレームワーク”をほかの人にも伝えたい。」
b: 「起業するというのは、そのようなリスクをとって行うものである。という思いが信仰のレベルまで昇華している場合」(範馬刃牙の19巻のジャック・ハンマー的な)
というパターンがあるのかな、推測してみました。
この「b」の「●●といえば、絶対的に××である」という風に「信仰レベルまで昇華する」という現象というのは、HUNTER×HUNTERの「イルミの針がキルアに刺さっていた」現象と呼んでいるのですが、この価値観が形成された瞬間(針が刺さった瞬間)をさかのぼって考えてみるというのは面白いですね。
ただ、「針が刺さった瞬間」に気づいたからと言って補正すべきかは難しい問題だな。と最近思っていまして、もちろん、「意味なく選択肢を狭めている。」ということであれば補正をすべきかと思いますが、コンサルタントの方であれば色々な会社においてフラットに判断をできるようになるべきかと思いますが、他の人にアドバイスすることが仕事ではない場合は、自分の会社においては、「何も疑わず、●●を選択し続けれる信念」の方がいい結果につながることもあるのかなと思っています。
そのため、自分に対しての対応としては難しいのですが、他の人との議論において価値観の相違がある場合は、このようなケースがきっかけで起こっているということもあるのかなーとか色々考えています。
かなり長くなってしまったのですが、気が向いたらご意見いただけると嬉しいです!(笑)